VHDを仮想ドライブとして参照する時はWindowsのマウント、必要ファイルを別フォルダーへ救出する時はKaruzipの解凍を選びます。 受け取ったVHDを調べるだけなら、元ファイルを複製し、Windowsで接続する場合は読み取り専用を明示します。KaruzipはVHDを接続・起動・変換しません。
最初に、マウント・解凍・起動・変換を分ける
VHDは仮想ハードディスクです。中のファイルを一度見るだけなのか、ドライブ文字を割り当ててアプリから使うのか、仮想マシンを起動するのかで必要な操作が変わります。受領物の確認では、原本を複製し、変更を伴わない経路から始めます。
| 目的 | 選ぶ操作 | 元VHDへの影響 |
|---|---|---|
| 構造と中身を確認 | Karuzipで一覧・書庫テスト | 接続せず読み取る |
| 必要ファイルを救出 | Karuzipで全体/選択解凍 | 別フォルダーへ出力 |
| ドライブとして参照 | Windowsで読み取り専用マウント | 書込を拒否する設定を明示 |
| 仮想マシンを起動 | Hyper-V等で構成を確認 | OS、世代、コントローラー等が必要 |
| VHDX・VMDKへ変換 | 仮想化製品の公式変換手順 | 新しい仮想ディスクを作る別作業 |
VHDは物理ディスク相当の内容を一つのファイルへ収める
MicrosoftのAbout VHDは、VHDをハードディスクを一つのファイルへ収め、OSから物理ディスクと同様に扱える公開イメージ形式と説明しています。VHD内にはNTFS、FAT、exFAT、UDFS等のファイルシステムを置けます。
| 型 | 保存方法 | 確認時の注意 |
|---|---|---|
| Fixed | 最大容量分をあらかじめ確保 | ディスク本体の後ろに512 B footerを持つ |
| Dynamic / Expandable | 書き込んだ分に応じて増加 | block allocation table等のメタデータも必要 |
| Differencing | 親VHDとの差分だけを保持 | 親が欠けると単体では完全な内容にならない |
Windowsで使うなら、読み取り専用マウントを明示する
MicrosoftのVHD管理手順では、ディスクの管理からVHDを作成・接続・切断できます。接続すると物理ディスクに似た形で表示され、既存のパーティションとファイルシステムにドライブ文字が付く場合があります。操作には管理者またはBackup Operators権限が必要です。
PowerShellのMount-DiskImageはVHDをReadOnlyまたはReadWriteでマウントします。Accessを省略したVHDはread-writeです。DiskPartのattach vdiskにはreadonlyがあり、書き込みはエラーになります。
| 状況 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 受領したVHDを調査 | ReadOnlyを明示 | ホストからの変更を避ける |
| 自分で作った作業用VHD | 目的に応じReadWrite | 書込が必要か事前に判断 |
| 内容だけ救出 | マウントせずKaruzip | ドライブ接続と管理者権限を避ける |
| マウント後に不要 | ディスクの管理でDetach | VHDを削除せず利用不可へ戻す |
| 確認 | 問題例 | 先にすること |
|---|---|---|
| 原本かコピーか | 唯一のバックアップを直接接続 | 調査用コピーを作る |
| アクセスモード | 既定read-writeのまま | ReadOnlyを明示する |
| ディスク型 | 差分VHDの親がない | 親子関係と配布元を確認 |
| 暗号化 | BitLocker等で内容が読めない | 正規の回復キーと所有権を確認 |
| 用途 | 起動確認を内容確認で代替 | 仮想マシン要件を別に確認 |
VHDを変更せず確認する5ステップ
-
1
配布元と用途を確認する
バックアップ、仮想マシン、開発用ディスク、差分チェーンのどれかを確認し、VHDXやVMDKとの取り違えを除きます。
-
2
原本を複製してハッシュを控える
調査用コピーを作り、bytesとSHA-256を記録します。公開値があれば照合します。
-
3
Karuzipで形式と内部構造を見る
VHD、Fixed/Dynamic等の表示、MBR/GPT、内部ファイルシステム、ファイル一覧を確認します。
-
4
書庫テストを実行する
VHD footerや内部構造を読み進められるか確認します。成功を起動・安全・未改変の証明にはしません。
-
5
必要な結果に応じて分岐する
資料救出は選択解凍、ドライブ利用はReadOnlyマウント、起動・変換・修復は対応製品の別手順へ進みます。
| 項目 | 固定fixtureの例 | 判断に使う点 |
|---|---|---|
| bytes | 33,554,944 | 仮想容量に512 B footerを加えた長さ |
| SHA-256 | 31FF56AF…8ADAE | コピー・公開値との照合 |
| VHD方式 | Fixed | 動的・差分と処理を分ける |
| ディスク表 | MBR | パーティション開始位置を確認 |
| 内部FS | FAT16 | Windowsで読める内容か確認 |
Fixed VHDをVHD→MBR→FAT16の三層で実測した
32 MiBの仮想ディスク本体へMBRとFAT16を配置し、末尾へ512 Bの固定VHD footerを付けた決定的fixtureを作成しました。実ファイルは33,554,944 B、SHA-256は31FF56AF…8ADAEです。Karuzip v1.4.0開発版と同じ同梱エンジンはVHD / Fixedとして認識しました。
| 層 | 実測 | 役割 |
|---|---|---|
| VHD | Fixed、footer 512 B | 仮想容量・方式・checksumを記録 |
| MBR | partition start LBA 2,048 | FAT16パーティションの位置を示す |
| FAT16 | label KARUZIPVHD | 5ファイルを格納 |
| data | 5ファイル | 一覧・全体/選択解凍の対象 |
| パス | bytes | SHA-256先頭 |
|---|---|---|
| DEVICE.JSN | 62 | 408806D9… |
| GUIDE.TXT | 66 | 965F45D3… |
| KARU-K.SVG | 195 | 4810AF20… |
| NOTICE.TXT | 55 | 96A6EC5E… |
| README.TXT | 71 | 8D0B1EE1… |
VHDを接続せず3ファイルだけ選択解凍した
固定VHDからGUIDE.TXT、DEVICE.JSN、KARU-K.SVGだけを選択解凍しました。3件とも全体解凍側の同名ファイルとSHA-256が一致しました。ホストへ仮想ディスクを接続せず、必要な資料だけ別フォルダーへ出す経路です。
| 項目 | bytes | 照合 |
|---|---|---|
| GUIDE.TXT | 66 | 全体解凍側とSHA-256一致 |
| DEVICE.JSN | 62 | 全体解凍側とSHA-256一致 |
| KARU-K.SVG | 195 | 全体解凍側とSHA-256一致 |
footer欠損・checksum不一致・ZIP改名はVHDではなくMBRへfallbackした
正常fixtureから末尾512 Bを削除したコピー、footer checksumの1 byteを壊したコピー、正常fixtureを.zipへ改名したコピーを比較しました。三つとも内部のMBR/FAT16は残るためファイル一覧が見えましたが、形式表示はVHDではなくMBRでした。checksum不一致コピーのSHA-256は4F70447E…です。
| コピー | bytes | 形式表示 | VHDとしての判断 |
|---|---|---|---|
| 正常.vhd | 33,554,944 | VHD / Fixed | footer cookie・checksum一致 |
| footer 512 B欠損.vhd | 33,554,432 | MBR | VHD handlerは警告、VHDとして不完全 |
| footer checksum不一致.vhd | 33,554,944 | MBR | VHD handlerは警告、footer検証不一致 |
| 正常内容を.zipへ改名 | 33,554,944 | MBR | bytesは同一でもVHD handlerを選ばない |
| 表示 | 言えること | 言えないこと |
|---|---|---|
| VHD / Fixed | footerをVHDとして解釈できた | VMが起動する、安全、未改変 |
| MBR / FAT16 | 底層のpartitionとFSを読めた | VHD footerが健全 |
| 書庫テストPASS | 選ばれた構造を読み進めた | 元配布物と同一 |
| ファイル抽出成功 | 対象データを救出できた | ACL・boot・差分関係を復元 |
マウントはドライブ接続、解凍は別フォルダーへのコピー
| 比較 | 読み取り専用マウント | Karuzipで解凍 |
|---|---|---|
| 見え方 | Windowsのディスク/ドライブ | 通常のフォルダーとファイル |
| 管理者権限 | ディスクの管理では必要 | 通常のファイル読取範囲 |
| 元VHDの変更 | ReadOnly指定なら書込拒否 | 接続せず読み取る |
| アプリから参照 | ドライブとして参照可能 | 抽出したファイルだけ参照 |
| ディスク属性 | partitionやvolumeとして扱う | 完全には再現しない |
| 終了方法 | Detachが必要 | 処理完了後にフォルダーを利用 |
| 向く目的 | ディスク全体の調査・参照 | 資料救出・内容確認 |
VHDを起動したい場合は、マウントや解凍だけでは足りません。ゲストOS、Hyper-V世代、IDE/SCSI接続、bootloader、親VHD、ライセンス等を仮想化環境で確認します。Karuzipの一覧や書庫テストは起動試験ではありません。
VHDが開けない時は、形式・footer・親・内部FSを順に確認する
| 症状 | 主な原因 | 次の確認 |
|---|---|---|
| ダブルクリックで開かない | 関連付けがない/接続方法が違う | Karuzipで形式確認、またはディスクの管理 |
| マウント時に権限エラー | 管理者権限、保存場所、使用中 | コピーと権限を確認しReadOnly指定 |
| VHDではなくMBRと表示 | footer欠損・checksum不一致・拡張子変更 | bytes、末尾512 B、SHA-256を確認 |
| 差分VHDを単体で開けない | 親VHDがない/chain不一致 | 元環境の親子関係を保全 |
| パーティションは見えるがファイルがない | 未対応FS、暗号化、破損 | 内部FSと正規の鍵を確認 |
| 書庫テストは通るが起動しない | boot・VM世代・OS構成の問題 | 仮想化製品側で別検証 |
| 項目 | VHD | VHDX |
|---|---|---|
| 位置付け | 旧来のVirtual Hard Disk | 新しいHyper-V向け形式 |
| Microsoft公称上限 | 約2 TB | 64 TB |
| 拡張子 | .vhd | .vhdx |
| 本記事の実測 | Fixed VHDを検証 | 未検証 |
| 変換 | 解凍ではない | 公式の仮想ディスク変換手順を使う |
- VHD、VHDX、VMDK、IMGを拡張子だけで混同しない
- 原本を複製し、bytesとSHA-256を控える
- Windowsで接続する時はReadOnlyを明示する
- VHD / Fixed等の形式表示とMBR / FAT等の底層表示を分けて読む
- 必要な資料だけなら接続せず選択解凍する
- 差分VHDは親ファイルとの関係を崩さない
- 書庫テスト成功を起動・安全・真正性の証明にしない
- 修復・変換・BitLocker解除はKaruzipの対象外として正規手順へ分岐する
VHDのマウント・開き方・解凍でよくある質問
VHDファイルをWindows 11で開くには何を使いますか?
ドライブとして使うならWindowsのディスクの管理やMount-DiskImage、内容だけ確認するならKaruzipを使います。受領物を接続する場合は読み取り専用を明示します。
VHDはダブルクリックだけでマウントできますか?
環境と関連付けによります。確実な標準手順はディスクの管理でVHDを接続する方法です。管理者権限が必要で、調査時はReadOnlyを選びます。
VHDを読み取り専用でマウントする理由は何ですか?
Mount-DiskImageはVHDでAccessを省略するとread-writeです。受け取った原本や証拠コピーを調べる時は、意図しない変更を避けるためReadOnlyを明示します。
VHDをマウントせず中身だけ確認できますか?
認識できる内部ファイルシステムなら可能です。固定fixtureではVHD→MBR→FAT16を一覧し、5ファイルの全体解凍と3ファイルの選択解凍に成功しました。
VHDのマウントと解凍は何が違いますか?
マウントはVHDをWindowsのディスクとして接続します。解凍は内部ファイルを別フォルダーへコピーし、partition属性、ACL、起動構成や差分関係を再現しません。
VHD footerが壊れていてもファイルが見えることはありますか?
あります。固定fixtureではfooter欠損とchecksum不一致をVHDではなくMBRとしてfallback認識し、FAT16内を表示できました。ただしVHDが正常という意味ではありません。
VHDをZIPへ拡張子変更すれば開けますか?
変換にはなりません。実測ではbytesとSHA-256は同一でしたが、VHDではなくMBRとしてfallbackしました。元の.vhdへ戻し、正しい形式とfooterを確認します。
書庫テストが成功すればVHDから仮想マシンを起動できますか?
断定できません。書庫テストは読取可能な構造の確認です。起動にはゲストOS、bootloader、VM世代、接続方式、親VHD等の別条件があります。
固定・動的・差分VHDは同じですか?
違います。固定は容量分を確保し、動的は使用に応じて増え、差分は親VHDへ依存します。本記事の実測は固定VHDだけです。
KaruzipでVHDを修復・変換・起動できますか?
できません。Karuzipは認識できるVHDの一覧・書庫テスト・全体/選択解凍に対応します。接続、起動、作成、変換、親子修復、BitLocker解除は行いません。
Karuzipで確認した条件
- 確認日
- 2026-08-01
- 環境
- Windows 11、Karuzip v1.4.0開発版と同じ同梱エンジン(7-Zip 25.01)、Node.jsによる決定的なMBR/FAT16/Fixed VHD生成
- 標本
- ローカル生成した固定VHD fixture、33,554,944 B、仮想容量33,554,432 B、footer 512 B、SHA-256 31FF56AF1524752636A216760B031FC2863043626B0AB38BAA68C260F398ADAE。footer欠損、checksum不一致、.zip改名コピーも別途作成
- 確認項目
- VHD footer cookie・version・capacity・geometry・disk type・checksum、VHD→MBR→FAT16の識別、5ファイルの一覧・書庫テスト・全体解凍、主要3ファイルの選択解凍とSHA-256照合、footer欠損・checksum不一致・.zip改名時のMBR fallback
固定fixtureはMBR上の単一FAT16パーティションを持つ非起動用VHD。Windowsへの実マウント、仮想マシン起動、Dynamic/Differencing VHD、VHDX、NTFS、BitLocker、修復・変換は検証していない。
根拠と更新方針
Windowsの操作、ZIP形式の仕様、Karuzipの機能を混同しないよう、判断ごとに根拠を分けています。
- About VHD | Microsoft Learn learn.microsoft.com VHDの定義、NTFS・FAT等を内包できること、Fixed・Dynamic・Differencingの三方式。
- Manage Virtual Hard Disks | Microsoft Learn learn.microsoft.com Windows 10/11のディスクの管理でVHDを作成・接続・切断する公式手順と権限要件。
- Mount-DiskImage | Microsoft Learn learn.microsoft.com VHDのReadOnly/ReadWrite指定と、Access省略時にread-writeになる既定動作。
- attach vdisk | Microsoft Learn learn.microsoft.com VHDをローカルディスクとして接続し、readonly指定では書込がエラーになること。
- Virtual machine certification troubleshooting | Microsoft Learn learn.microsoft.com 512 B VHD footerのcookie、version、capacity、geometry、disk type、checksum、unique ID等のfield構成。
- Hyper-V Features and Terminology | Microsoft Learn learn.microsoft.com VHDは旧形式で約2 TB、VHDXは新形式で64 TBという位置付けと差分ディスク。
- Get-FileHash | Microsoft Learn learn.microsoft.com SHA-256等でファイル内容を既知値と照合するWindowsの公式手段。
- 7-Zip 25.01 Release | ip7z github.com Karuzip v1.4.0開発版と同じ検証エンジンの公開版と配布元。
VHDの中身を、接続せずローカル確認
KaruzipはWindows 10 / 11向けの無料解凍・圧縮ソフトです。認識できるVHDの内部一覧、書庫テスト、全体または選択解凍をローカルで行えます。広告やバンドルはなく、アプリが個人情報を収集することもありません。
Karuzipを無料でダウンロード