Windows 11 でパスワード付き ZIP を作成する方法【無料・3ステップ】

更新日: 2026年7月3日

「見積書は ZIP にパスワードを付けて送ってください」——仕事でよくある依頼ですが、Windows 11 の右クリックメニューをいくら探しても、パスワードを設定する項目は見つかりません。結論から言うと、Windows 11 の標準機能ではパスワード付き ZIP を作成できません。この記事では、その理由と、無料ソフト Karuzip で 3 ステップで作成する手順、そして ZipCrypto と AES-256 という 2 つの暗号化方式の違い・使い分けまで解説します。

Windows 11 の標準機能では、パスワード付き ZIP は作成できない

Windows 11 では、ファイルを右クリックして「ZIP ファイルに圧縮する」を選ぶだけで ZIP を作成できます(24H2 以降は 7z や TAR 形式の作成にも対応)。しかし、この圧縮機能にはパスワードを設定するオプションがありません。かつての Windows XP には圧縮フォルダーにパスワードを追加する機能がありましたが、その後のバージョンで廃止され、現在の Windows 10/11 には標準でパスワード付き ZIP を作成する手段がないのです(参考: prtn-blog の解説)。

「解凍」については事情が少し異なります。従来型(ZipCrypto)で暗号化された ZIP なら、エクスプローラーがパスワード入力を求めてくるので標準機能だけで開けます。一方、AES 暗号化された ZIP や、パスワード付きの RAR・7z は標準機能では開けません(参考: 窓の杜の記事)。標準機能で「できること・できないこと」の全体像は、別記事「Windows 11 標準の圧縮・解凍機能でできること/できないこと」にまとめています。

補足: ファイルのプロパティにある「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」(EFS)は、自分の Windows アカウントに紐づく暗号化機能で、パスワード付き ZIP とは別物です。メールでファイルを送る用途には使えません。

Karuzip なら 3 ステップでパスワードを設定できる

Karuzip は、日本のユーザー向けに開発された完全無料の解凍・圧縮ソフトです。広告・バンドルソフト・テレメトリ(利用状況の送信)は一切なく、圧縮エンジンには実績ある 7-Zip(LGPL、About 画面で帰属表示)を内蔵。インストーラは約 4.5MB と軽量で、Windows 10/11 に対応しています。ZIP にパスワードを設定する手順は次の 3 ステップです。

  1. ファイルを右クリックして「Karuzip で圧縮」を選ぶ
    パスワードを付けたいファイルやフォルダを右クリックし、「Karuzip で圧縮」を選びます(Windows 11 では「その他のオプションを表示」の中に表示されます)。Karuzip を起動してウィンドウへドラッグ&ドロップしても同じ画面に進めます。
  2. 形式を選び、パスワードを入力する
    「圧縮の設定」画面で形式(ZIP または 7z)を選び、「パスワードをかける」にチェックを入れます。表示されたパスワード欄に設定したいパスワードを入力し、確認欄にもう一度入力します。相手に送る一般的な用途なら ZIP、より強い暗号化が必要なら 7z を選びます(違いは次の章で解説)。
  3. 「圧縮する」を押す
    あとは「圧縮する」ボタンを押すだけ。パスワード付きの圧縮ファイルが作成され、開く際には設定したパスワードが必要になります。
Karuzip の「圧縮の設定」画面。形式で ZIP を選択し、「パスワードをかける」にチェックを入れてパスワードを入力した状態
「パスワードをかける」にチェックを入れると、パスワード欄と確認欄が表示されます(Karuzip v1.0.3 の実際の画面)

追加の設定や有料版の案内などは一切ありません。7z 形式を選んだ場合は AES-256 で暗号化され、ファイル名の一覧まで隠すことができます。

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完全無料・広告なし・約4.5MB(Windows 10/11 対応)|機能の詳細はトップページ

ZipCrypto と AES-256 — 2 つの暗号化方式の違い

パスワード付きの圧縮ファイルには、大きく分けて 2 つの暗号化方式があります。どちらを選ぶかで「安全性」と「相手の開きやすさ」が変わるため、違いを押さえておきましょう。

項目ZipCrypto(ZIP 形式)AES-256(7z 形式)
暗号強度弱い(古い方式)強い(現在広く使われる方式)
Windows 標準で解凍可能不可(対応ソフトが必要)
ファイル名の暗号化不可(一覧は見える)可能(ヘッダー暗号化)
向いている用途相手の環境が不明な社外への送付機密性を優先したい保管・送付

ZipCrypto は ZIP に古くからある標準的な方式で、受け取った側が Windows のエクスプローラーだけで解凍できるのが最大の利点です。ただし設計が古く、解析ツールに対して強度が十分でないことが知られています。「誤送信したときに中身をすぐには見られないための封」程度と考えるのが現実的です。

AES-256 は現在広く使われている強力な暗号方式です。Karuzip では 7z 形式を選ぶと AES-256 で暗号化され、さらにヘッダー暗号化(7-Zip の -mhe オプション相当)によってファイル名の一覧まで隠せます。ZipCrypto の ZIP はパスワードを知らなくても「中にどんな名前のファイルが入っているか」までは見えてしまうため、ファイル名自体に取引先名などの情報が含まれる場合は 7z 形式が安心です。なお、AES-256 で暗号化した ZIP が Windows 標準の手段(エクスプローラー・PowerShell・tar)では解凍できないことは、当サイトの実測でも確認しています。

受け取る相手は解凍できる?——形式選びの実務アドバイス

パスワード付きファイルは「相手が開けるか」まで考えて形式を選ぶのがポイントです。

なお、Mac ユーザーとファイルをやり取りする場合は、パスワード以前に日本語ファイル名の文字化けにも注意が必要です。原因と対処は「ZIP 解凍で文字化けする原因と直し方」で詳しく解説しています(Karuzip は Mac 由来などの UTF-8 の ZIP に対応しています)。また、受け取る側としても Karuzip は暗号化された ZIP・7z・RAR の解凍に対応しています(RAR は解凍のみで、作成はできません)。

よくある質問

Q. Karuzip は本当に無料ですか?

完全無料です。広告表示、バンドルソフトの同梱、利用状況の収集(テレメトリ)はいずれも一切ありません。自動更新機能を内蔵しているため、常に最新版(現在 v1.0.3)を維持できます。

Q. インストール時に「Windows によって PC が保護されました」と表示されました

現在のインストーラはコード署名を行っていないため、Microsoft SmartScreen の警告が表示される場合があります。表示された場合は「詳細情報」→「実行」で続行できます。正規の配布元は karuzip.com と GitHub(AAAAAnson/karuzip)のみで、インストーラの SHA-256 ハッシュを公開しています。詳しくは「Karuzip の安全性について」をご覧ください。

まとめ

Karuzip を無料ダウンロード
広告・バンドル・テレメトリなし。トップページで機能の一覧をご確認いただけます。