EPUB INSPECT • IMAGE EXTRACT

EPUBを解凍して表紙・本文画像を取り出す方法

EPUBはXHTML、画像、CSS、目次などをOCF ZIPにまとめた電子書籍です。Karuzipなら閲覧せず内部を一覧し、表紙や本文画像を選んで抽出できます。ただしDRM解除、読書表示、EPUB修復はできません。

最終更新: 2026年8月1日 · 執筆・検証: Karuzip 開発チーム
確認環境: Windows 11(日本語)、Karuzip v1.3.0の対応範囲、Karuzip同梱系の独立検証用7-Zip 25.01

先に結論

本として読みたいならEPUBリーダーを使い、表紙や本文画像を取り出したいならEPUBのまま一覧します。 画像フォルダー名は固定ではありません。container.xmlからpackage documentを確認し、manifestとXHTMLの参照を見て対象を選びます。

読書と内部ファイルの抽出を最初に分ける

W3CはEPUBを、相互に関連する出版物リソースをOCF ZIPコンテナーへまとめた電子出版形式として定義しています。EPUBリーダーはpackage document、manifest、spine、XHTML、CSS、画像等を解釈してページを表示します。Karuzipは読書順やレイアウトを再現せず、書庫内の項目を一覧・抽出します。目的を分けないと、『解凍したのに本として読めない』『画像ファイル名の順がページ順と違う』という誤解が起きます。

目的から選ぶEPUBの扱い
目的使う方法Karuzipの範囲
電子書籍として読むEPUB対応リーダーで開く読書表示は非対応
表紙や本文画像を取り出す画像項目を選択解凍対応
XHTML、CSS、目次を調べる内部項目を一覧・解凍対応
既定の読書順を確認するpackage documentのspineを読むファイル抽出まで対応
EPUBの規格適合性を調べるEPUBCheckで検証する非対応
DRMを解除する権利者・配信元の正規手順を確認非対応
購入・貸出EPUBには利用条件や技術的保護がある場合があります。画像を取り出せる技術状態でも、転載、再配布、DRM解除が許可されるとは限りません。自分が作成したEPUB、抽出許可のある素材、検証用標本に限定します。

EPUBの中身はZIPだけでなく規則を持つ出版物

EPUBの物理コンテナーはZIPですが、任意のZIPに.epubと付ければよいわけではありません。ルートのmimetypeは内容がapplication/epub+zipの20 bytesで、ZIPの最初の項目、無圧縮、無暗号化である必要があります。META-INF/container.xmlはpackage documentの場所を示し、package documentのmanifestは出版物リソース、spineは既定の読書順を定義します。

EPUBで確認する代表的な項目
項目役割画像抽出での読み方
mimetypeEPUBコンテナーの識別先頭・20 B・Storeを確認
META-INF/container.xmlpackage documentの場所を示すfull-pathをたどる
content.opf等メタデータ、manifest、spineを持つ画像ID、href、表紙指定を確認
manifest出版物リソースを列挙media-typeがimageの項目を探す
spine既定の読書順を定義画像ファイル名順とは別
XHTML本文と画像参照を持つimg、svg、picture等の参照を確認
CSS文字組みと表示を指定背景画像のurlも確認
encryption.xml/rights.xml難読化・暗号化・権利情報に関係解除や回避を行わない

画像はOEBPS/imagesEPUB/Imagesに置かれることがありますが、フォルダー名は固定ではありません。拡張子だけで探すより、package documentのmanifestと本文XHTMLの参照を照合する方が確実です。

EPUBを解凍する前に確認する7項目

  • 元EPUBを上書きせず、確認が終わるまで残す
  • 自作、パブリックドメイン、抽出許可等、利用条件を確認する
  • 配布元、書名、版、ファイルサイズ、提供ハッシュを確認する
  • DRM付き、貸出期限付き、権利管理対象でないか確認する
  • 解凍先は空の専用フォルダーにし、元データと混在させない
  • HTML、SVG、JavaScript、外部URL等が含まれ得ることを前提にする
  • 画像を編集・再利用する場合は著作権、肖像権、ライセンスを別に確認する

EPUB内のファイルが見えることと、その内容を自由に使えることは別です。画像抽出はバックアップ、制作確認、自作データの回収等の正当な目的に限定し、技術的保護を回避しません。

KaruzipでEPUBから画像を取り出す4ステップ

  1. 1

    EPUBを拡張子のまま開く

    .epubを.zipへ変更せず、Karuzipの「中身を見る」から選びます。元ファイルは残し、書名や版が分かる名前を保ちます。

  2. 2

    container.xmlからpackage documentを探す

    META-INF/container.xmlを確認し、rootfileのfull-pathが示すcontent.opf等を一覧で探します。

  3. 3

    manifestとXHTMLから画像を特定する

    manifestのimage項目、cover-image指定、本文XHTMLやCSSの参照を確認し、必要なPNG、JPEG、SVG等を選びます。

  4. 4

    書庫テスト後に空フォルダーへ解凍する

    ZIP層を最後まで読めるか確認してから選択解凍し、出力件数、サイズ、SHA-256、利用条件を確認します。

表紙はファイル名がcover.jpgとは限りません。EPUB 3ではpackage documentのmanifestでproperties="cover-image"が付いた項目を確認します。古いEPUBでは別のメタデータ指定もあるため、ファイル名だけで断定しません。

実測:W3CのZIP条件を満たす自作EPUBを確認

第三者作品やDRMを使わず、XHTML一章、ナビゲーション、CSS、表紙PNG、アイコンPNGを持つEPUB 3標本を作成しました。mimetypeをZIPの先頭・20 bytes・Storeで格納し、container.xmlからOEBPS/content.opfを参照します。manifestには全リソースを記録し、spineにはchapter1だけを指定しました。

自作EPUBの独立一覧結果
項目結果読み方
検証ファイルkaruzip-epub-sample.epub・151,458 B自作データだけを収録
内部形式zipOCF ZIPコンテナー
一覧8ファイル設定、本文、CSS、画像2点
展開後合計150,520 B8ファイルの元サイズ合計
mimetype20 B・Store・Offset 0先頭・無圧縮条件を満たす
container.xml252 BOEBPS/content.opfを指す
package documentcontent.opf・1,027 Bmetadata、manifest、spine
本文chapter1.xhtml・744 B画像2点を相対参照
表紙images/cover.png・137,037 Bcover-image指定
書庫テストEverything is OkZIP層を最後まで読み取り
書庫SHA-256FA82612B…6F5A8同じ標本を識別する値

検証しやすさを優先し、標本の全項目をStoreで格納しました。W3C EPUB 3.3はStoreまたはDeflateを許可しています。圧縮していないため、ZIPヘッダーを含む書庫151,458 bytesは展開後合計150,520 bytesより938 bytes大きくなりました。異常ではありません。

表紙PNG一件だけを取り出して照合する

package documentでproperties="cover-image"を確認し、OEBPS/images/cover.pngだけを選択解凍しました。出力先には同じ階層のPNGが一件だけ作られ、元画像とSHA-256が一致しました。これは表紙データを同一内容で取り出せた証拠であり、画像の再利用許可やEPUB全体の規格適合性を示すものではありません。

選択解凍した表紙PNGの照合
照合項目結果判定
選択項目OEBPS/images/cover.png一件だけ指定
出力ファイル数1ほかの項目は出力しない
元サイズ137,037 bytes比較元
出力サイズ137,037 bytes一致
元SHA-2564237BA70…606216比較元
出力SHA-2564237BA70…606216完全一致
本文中の画像をまとめて確認する場合も、imagesフォルダーを一括抽出するだけでなく、manifest、XHTML、CSSから実際に参照される項目を照合します。未使用画像や別版の素材が同梱される場合があります。

表紙・本文画像の場所はmanifestと参照から判断する

EPUBの画像フォルダー名は仕様で固定されていません。最初にcontainer.xmlからpackage documentを開き、manifestでmedia-type="image/png"image/jpegimage/svg+xml等を探します。次にXHTMLのimg/picture/svg、CSSのbackground-image、SVG内参照を確認します。spineは本文文書の既定順を示しますが、画像ファイルの読み順を直接並べる一覧ではありません。

EPUB内で画像を探す手掛かり
手掛かり確認内容注意
cover-imageEPUB 3の表紙画像指定ファイル名がcoverとは限らない
manifestのmedia-typePNG、JPEG、GIF、SVG、WebP等未使用項目を含む場合がある
XHTMLのimg/picture本文で表示する画像参照相対パスを基準文書から解決
CSSのurl()背景、装飾、フォント等の参照画像以外も含む
SVG図版本体または外部画像参照テキストやスクリプトを含み得る
spine本文文書の既定読書順画像名の番号順とは別
encryption.xml暗号化・難読化対象の情報解除や回避を行わない

固定レイアウトEPUBでは一ページ一画像に近い構成もありますが、リフロー型ではXHTML本文と複数画像を組み合わせます。抽出した画像だけで元のページ、見開き、ルビ、縦書き、注釈を再現できるとは限りません。

EPUBとZIPの拡張子変更・再圧縮を混同しない

EPUBの外側はZIPですが、Karuzipなら.epubのまま開けるため.zipへ名前変更する必要はありません。既存EPUBから画像を取り出すことと、普通のZIPから有効なEPUBを作ることも別です。EPUBを作り直す場合はmimetypeの順序と圧縮方法、META-INF/container.xml、package document、manifest、spine、全参照先を整合させ、EPUBCheckで検証します。

EPUB、ZIP、変換、再作成の違い
したいこと実際の作業Karuzip
EPUB内の画像を得る対象画像を選択解凍対応
EPUBのXHTMLやCSSを見る内部項目を解凍して読む対応
EPUBを.zipへ名前変更する外側をZIP名で扱うだけ通常は不要
ZIPをEPUBへ名前変更する名前だけでは規格条件を満たさない有効性は保証しない
EPUBをPDFへ変換する読書順とレイアウトを変換非対応
画像を差し替えてEPUBを再作成するOPF、manifest、参照、ZIP条件を更新・検証専用検証は非対応
『解凍できたからEPUBとして正常』『再圧縮できたからリーダーで読める』とは判断しません。書庫操作の成功と出版物規格への適合を分けます。

書庫テスト、EPUBCheck、DRM、利用許可は別の確認

Karuzipの書庫テストはZIP項目を最後まで読めるかを確認します。mimetypeの位置、container.xmlやOPFの妥当性、manifestの不足、XHTMLのエラー、アクセシビリティ、リーダー互換性はEPUBCheck等で別に検証します。さらにDRM、暗号化、フォント難読化、著作権、配信契約は書庫テストでもEPUBCheckでも利用許可へ変わりません。

確認方法で分かること・分からないこと
確認分かること分からないこと
一覧表示項目名、階層、サイズ読書順、表示、利用許可
書庫テストZIPデータを読めるかEPUB規格適合、DRM状態
SHA-256照合同じバイト列か作品の正当性、画像利用権
EPUBCheckEPUB仕様への適合エラー・警告すべてのリーダーで同じ表示
EPUBリーダー対応環境での読書表示抽出・再利用の権利
配布元・契約確認利用条件と権利範囲技術的な書庫破損

EPUBにはXHTML、SVG、スクリプト、外部URLを含められます。取り出したファイルをブラウザー等で開く時は、入手元と参照先を確認します。外部サービスへアップロードする変換は、作品や個人情報の送信になるため慎重に判断します。

EPUBを解凍できない・画像が見つからない時の確認順

Karuzipで一覧できない

ダウンロード未完了、拡張子だけが.epubの別形式、ZIP層の破損、分割ZIP等を疑います。元ファイルを残し、サイズとハッシュを確認して配布元から再取得します。

一覧・書庫テストは通るがリーダーで開けない

mimetypeの位置・内容、container.xml、package document、manifest、spine、XHTML、参照先、DRM、リーダー対応を分けて確認します。ZIPのCRC成功だけではEPUBとしての正常性を証明できません。

表紙が見つからない

cover.jpgという名前に限定せず、EPUB 3のmanifestでcover-image指定を探します。古いEPUBではメタデータやguideに表紙指定がある場合もあります。

画像を取り出したが順番が分からない

spineで本文XHTMLの順を確認し、各XHTMLが参照する画像をたどります。ファイル名の数値順だけでページ順を断定せず、見開き、固定レイアウト、CSS、SVGも確認します。

症状から見る最初の確認
症状最初に確認次の判断
EPUBとして認識されない入手元、サイズ、ZIP層再取得または形式確認
リーダーで開けないmimetype、container.xml、OPFEPUBCheckで検証
表紙が見つからないmanifestのcover-image旧版メタデータも確認
本文画像が欠けるXHTML、CSS、SVGの相対参照参照先を同じ階層へ戻す
抽出画像が読めない暗号化、難読化、実形式DRM解除は行わず配布元へ確認
保存できない空き容量、権限、パス長短い空フォルダーへ再実行

EPUBの解凍・画像取り出しでよくある質問

EPUBはZIPファイルですか?

EPUBの物理コンテナーはZIPですが、mimetype、META-INF/container.xml、package document、manifest、spine等の規則を持ちます。任意のZIPを.epubへ変えただけでは有効なEPUBになりません。

EPUBをZIPへ名前変更しないと解凍できませんか?

Karuzipは.epubのまま開けるため、名前変更は不要です。元EPUBの拡張子と書名を保ち、必要な項目だけを別フォルダーへ取り出します。

EPUBから表紙画像だけを取り出せますか?

manifestでcover-imageに指定された項目を確認できれば選択解凍できます。表紙ファイル名はcover.jpgとは限らず、旧EPUBでは別の指定方法もあります。

EPUB内の本文画像はどのフォルダーにありますか?

OEBPS/imagesやEPUB/Images等が使われますが固定ではありません。package documentのmanifest、本文XHTML、CSS、SVGの参照を照合して探します。

EPUBを解凍すると画像の順番が分からなくなるのはなぜですか?

既定の読書順はpackage documentのspineが本文文書について定義します。画像ファイル名の番号順とは限らないため、spineと各XHTMLの参照をたどります。

書庫テストが成功すれば正常なEPUBですか?

保証できません。書庫テストはZIP層の読み取り確認です。EPUBの構造、OPF、manifest、XHTML等の適合性はEPUBCheck、実際の表示はEPUBリーダーで別に確認します。

EPUBCheckとKaruzipの書庫テストは同じですか?

違います。EPUBCheckはEPUB仕様への適合を検査します。Karuzipの書庫テストはZIP項目を読み取れるかを確認し、規格適合やアクセシビリティは判定しません。

DRM付きEPUBから画像を取り出せますか?

DRMや暗号化の解除・回避には対応しません。購入元、図書館、権利者が提供する正規の閲覧・バックアップ手順と利用条件を確認してください。

EPUBの画像を取り出せば自由に再利用できますか?

できるとは限りません。抽出できることと著作権・ライセンス上の利用許可は別です。自作素材、許諾済み素材、パブリックドメイン等、権利範囲を確認します。

KaruzipでEPUBを編集・再作成できますか?

内部項目の一覧・抽出はできますが、OPF、manifest、spine、参照先、mimetype順序を更新してEPUB適合性を検証する専用編集機能はありません。対応制作ツールとEPUBCheckを使います。

Karuzipで確認した条件

確認日
2026-08-01
環境
Windows 11(日本語)、Karuzip v1.3.0の対応範囲、Karuzip同梱系の独立検証用7-Zip 25.01
標本
XHTML一章、navigation、CSS、表紙PNG、アイコンPNGを収録し、mimetypeを先頭・20 bytes・Storeで格納した自作 karuzip-epub-sample.epub。第三者作品、DRM、外部URL、スクリプトは含めていない。
確認項目
151,458 bytesのEPUBをZIPとして独立一覧し、8ファイル、展開後合計150,520 bytes、mimetype Offset 0・Store、container.xmlからOEBPS/content.opfへの参照を確認。書庫テスト成功後、OEBPS/images/cover.pngだけを選択抽出し、出力1件・137,037 bytes・元画像とSHA-256一致を確認。

EPUB SHA-256 FA82612BE18776CD1575F75D4E3FAD617D9909313E2A1CE4A4D009A94F66F5A8。元・出力cover.pngはともに 4237BA7082CB3AD664070A3EEABED7C12DC4B07E3B03AEA5633A53EF9D606216。

根拠と更新方針

Windowsの操作、ZIP形式の仕様、Karuzipの機能を混同しないよう、判断ごとに根拠を分けています。

  • EPUB 3.3 | W3C Recommendation www.w3.org OCF ZIP、mimetype、META-INF/container.xml、package document、manifest、spine、画像等の出版物リソース、暗号化・難読化の仕様。
  • EPUB Reading Systems 3.3 | W3C www.w3.org EPUBリーダーがコンテナー、package document、内容文書を処理し、出版物を表示する側の要件。
  • EPUB 3 Overview | W3C www.w3.org package document、metadata、manifest、spine、navigationと読書順の概念。
  • EPUBCheck | W3C www.w3.org EPUBCheckが公式EPUB仕様への適合を検査するツールであり、書庫テストとは目的が異なること。
  • EPUBCheck v5.3.0 Releases | W3C www.w3.org EPUBCheck 5.3.0がEPUB 3.3適合性検査に対応するproduction-ready releaseであること。
  • EPUBファイルとは | Karuzip karuzip.com Karuzip v1.3.0でのEPUB一覧、書庫情報、書庫テスト、全体・選択解凍と、読書表示・DRM解除・EPUB編集非対応の範囲。

EPUBを読むのではなく、表紙・本文画像と構造を確認する

KaruzipはEPUBの一覧、書庫情報、書庫テスト、全体・選択解凍に対応します。読書表示、DRM解除、EPUB編集は行わず、アプリがファイルを外部へ送信することもありません。

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